04.星の光
みなさま週末はどうお過ごしでしたでしょうか?
私は号泣しながらマッキーDVD鑑賞をしてました。寝て起きても目がパンパンです(笑)
さて、ジャケットのほのぼのとした感じとは正反対に1曲目から攻めを見せている LIFE IN DOWNTOWN ですが、ここで一旦箸休め。
ケルト風味で、たまにアジアも感じるバラード(と、思っているけど相変わらず自信なし)は、非常に槇原敬之らしいハートフルな曲に仕上がっています。
甘い→しょっぱい→甘い→しょっぱいの順に食べるおやつが本当に美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまうように、緩急が絶妙に効いたこのアルバムは、スルメ曲ならぬ、スルメアルバムと認定して良いのではとないでしょうか。
本曲はタイトル通り星の光がテーマでございます。それにしてもマッキーの作る曲には「空」がよく登場しますよね。
人はどんな時に空を眺めるのでしょうか。
悩んでる時なのか、癒されたいときなのか、それとも何か決心した時なのか。
僕はなんだか神妙な雰囲気でこう言います。
どうかどうか覚えていてください
何かしらの悩み、あるいは不安を包含してるような感じといいますか、「どうか」を2回重ねる事で切実さを感じますね。
大切なことを教えるため
光を届けてくれた夜空を
では、星の光が何を届けてくれたかと言うと、まずは同じ価値観を持った2人が出会えた奇跡。出会うだけでも奇跡なので、その中でさらに価値観が合うってのはすごい事なんでしょう。
そして、もうひとつは、誰一人として欠けてしまったらこの世界はなりたたないんだということ。
この後者の方はリリース当時、どうも受け止める事が出来ませんでした。
それくらい一人ひとり大切な存在だよと言うことを伝えたかったんでしょうが、誰かが欠けても世界は回り続けるのです。
アルバム発売から遡ること約8ヶ月。福知山線で脱線事故があったのを覚えている方もいらっしゃると思います。
その日はたしか月曜日で、私の職場でもそれはもう大きな衝撃が走りました。
その翌日だったでしょうか。テレビをつけると甲子園で阪神戦をやってました。
普段ならそのまま観てガンガン応援するところですけど、その時は画面の向こうの笑顔を観るのが辛くて消してしまったんですよね。
直線距離で5-6kmしか離れてない場所なのに、多くの人にとってはいつもと同じ時間が過ぎてるんだなと、それは幸せな事なんですけど、ズドーンと落ち込んだのを覚えています。
数えきれないほどの星
その中のたった一つでも
この世界があるために
欠けちゃいけないのだろう
欠けちゃいけないけど、欠けても世界は回る。
主人公には彼の目に映る範囲の世界しか見えていないんじゃないかと、当時は批判的にしか捉えられませんでした。
それでも
僕ら二人だけが幸せになれば
いいんじゃないんだね
言葉の優しさに救われます。
槇原敬之第一章の作品には
南極なら君と僕とペンギン
悪くないねってちょっとだけ笑ったよね
(PENGUIN;槇原敬之)
と、愛した人との仲を認めて貰えず、「連れ出さなくて良かった」という強がりにも聞こえる歌詞がありました。
星の光では「みんなで幸せになろう」と、二人だけ幸せじゃダメなんだということへの気づき、精神的に成長した姿が垣間見られます。
きっと「星の光の君」は「PENGUINの君」とは違う人だから、2人が星の光を観た場所は南極ではないところなんでしょう。イメージするのは温かい場所。例えば、沖縄の八重山諸島とか、ハワイ島のマウナケア(標高高くて寒いけど)とか。
みなさんの思い出の星空はどんな景色だったでしょうか。
記憶の中の星空を思い出しながら聴く「星の光」はまた格別かと。