TwinTowerTours (m)

ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

08.Hey...

「この歳になると・・・」
そう言って Design & Reason のツアーで語ってくれたのはこの曲の「君」の話。

「死」をテーマにした曲を作る事で生と向き合うという事に取り組んできたマッキー。
Neowing のインタビューでも、ここ10年(2008年時点)くらい曲作りのテーマとしているのが、生きる死ぬ事の本質に触れる事だと語っていました。


今回のアルバムの中で敷いて一番のお気に入りをあげるとしたらこの曲だというだけあって、ひときわ心に響く一曲に仕上がっています。

そんなご本人イチオシのこの曲はマッキーのし実体験を元にしている事は有名なお話。

Hey...というタイトルだけではどんな曲か想像できませんが、マッキーのソウルメイトであり、英語の先生でもあった方が亡くなられた悲しい出来事がテーマになっています。

だけれども、葬送曲のような重苦しいものではなく、風に乗るようなメロディが優しさに溢れていて、人が人を思う気持ちがギュッと詰まっているところがね、これまた涙を誘うのです。


友達を亡くすと言うのは幸いまだ多くは経験していないけれど、やはり自分より年上の人が亡くなるのとは違った、なんとも筆舌し難い悲しみがありますよね。

私も中学の時に病気で友達が亡くなり、学校が違ったのでそんなに頻繁に会う子ではなかったけど、あの夏のセミはひときわ喧しく鳴いていた事と、お友達が来てくれて良かったねと真っ赤な目で語りかけるお母さまの顔と、笑顔の写真は今でも鮮明に覚えています。

そんな思い出と、父が亡くなった時のことが思い出されて、何度聞いても涙腺崩壊。
私の他にもコンサートで涙している方、たくさんいるのを背中で感じています。

ファンも同じように歳をとって、いろんな経験を重ねてきたので、自分の記憶とも重なることが多いのでしょう。それに、もし自分に似た体験が無くても、グッとくる歌詞が綴られていて、心の琴線に触れてくる。

涙はストレスを溶かして流してくれると言うことはよく言われていますが、もし皆さんが泣きたいのに泣けない時はこの曲を聴いて、心の鍵職人が作ったこの曲のせいにして泣くというのもありかも知れません。

パソコン整理していたら
あの日君がよこした
長いメールを見つけたよ
返信のマークがなかった

そこに居る(有る)のが当たり前と思っている間は、なおざりにしてしまう事はままあって、亡くなってから後悔すると言うのはもちろんその典型例なんでしょうが、閉店とか、廃線とか、そんな言葉を聞いて急に惜しむ気持ちが湧いてくると言う心理は何なんでしょうね。

活動休止もそうです。曲を聴く回数とか、会報や昔の雑誌を読む時間が、レビューを書いているせいもあるけど、ググッと増えましたもの。

はい。神様に力一杯つねられてもしょーがないです。
失くしかけて幸せの意味を再認識させられるという。

今はもう一度声を聴きたいと思う気持ちを、私たちに出来る形で応援にかえて、届いている事を祈る、それくらいしかないケド、神様にごめんなさいして、自己満足でも続けていきたい。

毎日君の無事を祈ると
決めたくせに
疲れるとさぼってしまう
こんな僕を許してくれるだろうか?

(あ〜ちょっとこのレビューを隔日アップに切り替えている今は耳が痛い;笑)

話は変わりますが、これ↑許してくれるのを分かってて聞いてますよね。
そんな気の置けない友人だった事が伝ってきます。

死を受け入れる聖人君主になりなさいではなくて、良い意味で人間臭さを感じられるのがこの曲の良さなんだろうなぁ。


Hey...

その先の言葉が伝えたい人に伝わりますように。