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ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

03.冬のコインランドリー

日常を描いているのに、非日常というか、精神世界のような印象を受けました。

「あぁ、だからか」とストンと腹落ちする理由がお馴染みになりつつある月刊カドカワの『全曲紹介!!』に書かれていました。
バイブルの域に到達していてホントありがたいです。

最近の自分の曲でリバーブを掛けているものが減ってきちゃってたんですが、残響って素晴らしいなって再認識した。
月刊カドカワ総力特集槇原敬之

そうこのリバーブがこれでもかとひっそり使われている事で、君と僕の二人だけしか存在しない、他には何もない世界にいるようなそんな印象を受けます。

切り出しにくいことでも
ガラスに映る互いになら
素直な気持ちになって
なんでも話せるから

コインランドリーのベンチに隣り合う2人。精神世界っぽく感じたのはガラスに映る姿だったんですね。

ガラスの向こうの2人だけの世界。

『声だけで厚みを持たせて行きたかった』というだけあって、打ち込みもシンプルで透明感のある演奏。そこにリバーブですよ。個人的には先に書いたように厚みよりも広がりを感じるところですが、みなさま如何でしょう。



実際の舞台は代官山キャッスルストリートらしく、Google MAPで見てみると個性的お店やアパートメントがひしめいておりました。

そんな路地を通って曲中の2人が目指すのはコインランドリー。


コインランドリーって片手で足りるくらいしか使った事がなくて、日常的に使っている人ってセレブだなぁって思います。だって干してりゃいつか乾くでしょ?(笑)
数百円とはいえ、フカフカを求めて乾燥機にかける・・・ワナワナと私の中の勿体ないオバケが震え出すのです。質素倹約を是とする県民性が染み付いているんでしょうか。貧乏性なんです(笑)

最後に行ったのはもう1年以上前。雪の降る地方を訪れた際に汗をかいて洗濯したら一晩では乾かないだろうという状態でして、これは背に腹は変えられないと。

その時にこの曲を持ち歩いていたら曲の世界に浸るための投資と思えて勿体ないオバケも息を潜めたのではないかと思います。次にコインランドリーに行く機会ができたらその時は是非とも冬のコインランドリーを聴こうと思います。


洗濯と言えばもう1曲有名な曲がありますよね。はい。言わずと知れた『くもりガラスの夏』です。

この2曲の違いを対比すると面白いなぁって思います。くもりガラスの主人公が時間遡行して、彼女のわがままを聞いてばかりではなく、前とは違う選択をしたら、何でも話し合うことを大事にしたら、今度は冬のコインランドリーの主人公の人生になれるんじゃないかなと。
実際の人生にたらればは無いけど、物語としては面白い。

タイトルに夏と冬という真逆の季節が入っているのも、冬のコインランドリーの歌詞にガラスがでてくるのも、勝手にですが因縁めいたものを感じずにはいられません。


マッキーの曲の中でコーヒーが登場することがたまにありますが、今回は缶コーヒー。行きは缶コーヒーをカイロがわりに、帰りはフカフカのタオルで暖まる。冬の季節だからこそ感じることの出来る幸せ。そんなささやかな温もりが、主人公らのそばにあって、安らぎが感じられますね。


これから季節は夏に向かいますが、マッキーの冬ソングは季節感を冬に戻してくれるような気がします。冬だけでなく、春の歌、夏の歌もそうで、音楽に包まれている空間が曲の温度感に変わるんですよね。これも妄想力を育ててきた結果でしょうか(笑)

すっかり季節は冬のような気分になってますが、5月ですからね。クリスマスケーキではなくバースデーケーキを用意して、関西の片隅でひっそりとマッキーの誕生日をお祝いしたいと思います。