TwinTowerTours (m)

ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

12. 宜候

さよなら さよなら
今度こそさよならだ

ひときわ耳を引きつける強い言葉。

発売前にラジオで聞いた時にはこの「さよなら」の印と最後のだんだん細くゆっくりとなる「ヨーソロー」が印象が印象的で前向きな明るい曲というよりも「別れ」の印象が強く残りました。

メロディは前向きなキラキラと輝く未来に向けた感じなので、少しだけ歌詞と曲調に不和があるようにも感じたんですよね。

サビとか他の部分の歌詞はこんなに↓清涼感と希望に満ち溢れているのに

さあ行こう
海原に船を出すんだ
さあ行こう
新しい旅が始まるよ

一部分に捉われてしまうのは、私が思い込んでた頃の主人公と同じ心の状態だからかも知れないな、なんて思います。

白い霧の中うかぶ
青や赤茶のコンテナ
雨が打ち付ける車の
窓から見る日々は終わる

こうやって風景で心情を表すのは本当にマッキーらしいな。

私はこのコンテナ眺めていて、大海に出ていくのは限られた冒険家だけだなとそんな風に思ってます。

何かきっかけが無いと、なかなか錨はあがないもんなんだと、年を重ねるほど諦め気味にねるのは致し方ないよねって心のどこかで思っているんですよね、きっと。

でも、そんな事ないんだよと、何度もこの曲を聴いていると背中を押してくれるようです。

もともと、マッキーという風を受ける帆はこれでもかっ!って広げているのがファンですからね。

小さい頃は帆船って追い風が無いと進まないんだと思ってました。
でも順風でも逆風でも推進力に変えていくんですよね。
昔の人達の知恵と技量ってほんとすごい。

昔の人といえば、このレビューを書く直前にお茶会をお手伝いする機会を頂きまして、禅語に触れる機会があったんですが、

『下載の清風』という言葉に出会いました。
これは重い荷物を捨て去って港を出て行く、清々しい風を全身で感じられる情景を表しています。

万法帰一というお話の中にでてくるこの言葉には重い荷物の中には『悟り』すらも含まれていて、それらを捨てた先に感じる清々しさ、それはその境地にたどり着いた人にしか感じられないもの。

マッキーの曲も今は「なんかいい曲」とか今は「なんかピンとこない」とかそんな状態でも、いつかその時が来たら
「あぁそういう事だったんだ」と実感できる日が来る、そんな日を待っててくれてる。

そんなところも禅問答と似ているなと。
その答えにピンと来るまで、妄想と視聴を繰り返して日々過ごしていこうと思います。

ヨーソロー

最後に響くマッキーの声。

ゆっくりと沖に進んでいく船上でかけられるヨーソローの号令が港で見送る人たちからはだんだんと遠くなって少しだけ寂しさも感じるけれど、
辿り着きたい場所に多少の困難はあっても無事に辿り着けるように静かに祈りを送りたいと思います。


さて、Design & Reasonでのゴールをマッキーのデビュー記念日である10月25日に定めて二人で邁進してきましたが、新譜の宜候のラスト曲もお迎えできて、今度こそレビューは一旦終わりです。

でもさみしさはありません。
やり遂げた(英語曲とかシングルカップリングとかは飛ばしたけれど)充実感と、
ご本人復帰のワクワク感で満ち溢れています。

文章を綴る楽しさを教えてくれた相方のあるみちゃんと読者の皆さまに感謝しつつ、
いつかどこかでお顔を合わせてマッキー談義ができる日が来ることを祈っています。

ここまでお付き合いありがとうございました♡

これからも何らかの形で宜しく候。