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ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

9. 3月の雪

3月に雪が降ると無意識に口ずさんでしまう曲です。季節物って強いなぁと思います。きっとその季節に経験した記憶と一緒に綴じられるからなんだろうな。

 

もっとガッツリな定番卒業ソングを持っててくれたら毎年テレビからも流れてくるのになと、あぁでも競争率の低いイベントソングのほうが美味しいかな?とか不埒な思いが浮かんだりもしますが、3月の雪は世間の認知度が低くとも良い曲ですよね。

 

 マッキーが高校卒業したのは1988年。その年の3月の大阪市京都市の天気を見てみると15日、16日あたりに雪が見られたようです。卒業式のぴったり20日後に雪が降ったという事では無さそう。この曲が実体験なのかそうでないのかは知りませんが、この曲に限らず、体験談なんじゃないかと思うような描写が随所に織り込まれているのが、槇原敬之の魅力なんだと思います。

コンサートのMCでもインタビューでは実際の自分のエピソードを元に詩を書いてるんですか?と良く聞かれるけど、そんなわけないと言ってましたよね。「三人」とか実話を元にした曲もいくつかあるので、まぁ、ほとんどはそうじゃないんだよという事なのでしょう。

 

舞台は卒業してもうすぐそれぞれの新しい生活が始まる3月下旬。そのメンバーで集まる機会はきっとそれが最後で、ボウリングを散々楽しんだ後の帰り道。(油のひいた、は普通だと、油が塗られたという意味ですが、ここでは潮が引くみたいに油が無くなったと言ってるんだと思ってました。関西ではそういうのかな?それか普通に油の塗られたという意味で使われてる?)

 

単に「雪が降り出した」とせずに「自転車押す手が赤くなったら僕らの上に」と添える事で、なんだか寒いなと空を見上げる姿が浮かびます。この見上げるという動作を直接書かずに、聞き手に想起させるような表現がたまりません。

 

幸いなことに能天気な私は次の春を迎えるのに不安を抱いた経験がなく、前に書いたように卒業式にもあまり思い入れないタイプなので、その点では曲に書かれている気持ちを理解しきれていないだろうと思いますが、それでもこの曲は良い曲だなぁと思うので、相当な名曲なのでしょう。

 

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