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ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

02.pool

このブログを書いている今はもう夏が終わってしまいましたが、夏の代表曲ともいえる本作。
なぜゆえ、ベストアルバム「春うた、夏うた。〜どんなときも。」に収録されていないんでしょう?

はっきり言って不満です。

いや待てよ。
きっと夏を回想してるから、フェイントかけて「秋うた、冬うた。〜もう恋なんてしない」に入っていたかも?と確認してみたけど...やはり無い。

ちょっと責任者!!!

と、思わず興奮してしまうほどの名曲だと思うのですが、他にも良い作品ばかりなので、埋もれてしまっているのでしょう。なんとも口惜しい限りです。

~introduction for Cicada~から続いて始まるこの曲。
ラテンの風を感じる軽快なリズムに贅沢な楽器使いがされていて、2004年に催された最初の cELEBRATION のセトリに選ばれただけあるなという印象を与えます。

もちろん良いのはメロディだけじゃありません。

プールの監視員が
よそ見をしている
本当の夏はそっちの方に
見えますか

冒頭からこれですよ。
監視員には何が見えているのか?と妄想心くすぐられます。

今回のストーリーは主人公が16歳の頃のガールフレンドを懐かしく思っているという、またもやよくありそうなシチュエーション。
それが今の恋人とプールに行った時に沸き起こった感情だとしたら失礼極まりない話ですが、きっと彼は今フリーで、仕事か何かでプールの近くを通った時に歩道から監視員やお客さんが見えたのでしょう。
そういう事にしておきましょう。

聴いていると、歌詞で描かれたガールフレンドとの思い出のシーンがポラロイド写真として脳内に浮かんでくるんですよね。
まるで自分の思い出か?と錯覚しそうになります(願望が生み出す錯覚です)。

歌詞の至る所から、とても明るくて素敵なガールフレンドだったという事がイヤというほど伝わってきますが、極め付けは

毎年僕の夏に咲いてたひまわり

ホントもう何で別れたの?と。

でも主人公が一番そう思っていそうですね(笑)
スマホもなく、インターネットも一般的では無かった時代でしょうから、就職とか進学で遠距離になると終わってしまう恋も今以上に多かったんでしょうけど、もう一度出会えたら恋の続きがどうなるのか気になります。


この曲の物語性だけでなく、マッキー師匠でないと書けないんじゃないかという表現にも目を向けると、

「はやくおいでよ」って
笑う声と水音が
あわてて脱いだシャツに
集まったんだ
時間が止まればいいと思った

シャツに集まる...なんとも文学的な響きで、ラテン音楽のような曲調だけに、余計に日本語の美しさや、『氷いちごの真っ赤な舌』みたいな日本ならではの日常が際立つんですよね。

夏だけでなく、夏が恋しくなったときにオススメです。