TwinTowerTours (m)

ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

05.Star Ferry

タイトルの Star Ferry は香港島と九龍を結んでいる実在の交通機関です。
地元の足としても定着しているこの舟はほんの数分ですが異国の船旅を味わえると言う事で、観光客にも人気のようです。

ももたが海外で行ってみたいマッキーゆかりの地第2位にランクインしているんですけど、なかなか海外の旅先は私の一存では選べず。昨今の情勢もあってこの先も行くの難しいかなぁと思ってみたり。

しかし、いつかは!という思いもあって、今までも何度か調べた事があります。
行くんだったら絶対に周遊船の輝星輪に乗りたいなぁとか、
舟自体もレトロかわいいし、そこから眺める百万ドルの夜景はさぞかしキレイだろうなぁとか、
Star Ferry を聴きながら観る夜景に思いを馳せること幾多。


香港の素晴らしい情景を音で見事に写しとった本作は中華風のアレンジに、間奏で漢詩『山亭夏日』を読み上げるという演出もまるで現地に行ったかのような気分にしてくれます。
もし、歳をとって記憶が今以上に曖昧になってきたら
「若い頃、香港で舟に乗ってね・・・」
と話し出すかも知れませんが、そのくらい実体験した気分にさせてくれる曲なのだという事で、その時が来ても温かい目で見守ってくださいね(笑)

しかし、思い込みの片鱗は違うところで既にでてきておりまして。
てっきり、演奏には二胡が使われていると思っていましたが、改めて聴くと、二胡を真似てデジタルで作った音のようにも思えてきました。
特にcELEBRATION2005の演奏と聴き比べると、あれ?やっぱりオリジナルは二胡でないっぽい?と思うんですが、如何でしょう?
音の魔術師が魅せた錯覚だったんでしょうか。


そんな音の魔術師があやつるスローナンバーは時の流れもゆったりと感じさせてくれて、アップテンポな曲がこれ以上続いたらしんどいだろうと、聴き手の体力面にも配慮された(かどうかは分からないけど)優しい曲に仕上がってます。
そして、曲の中の想い人へ向ける気持ちも堪らなく優しい。

願わくば2人の想いが
この舟の航跡よりも長く続くことを

水面にできる航跡はあっという間に消えていくのでしょう。
しかしこの航跡が指し示すのはおそらくStar Ferry の歴史です。
1888年設立ということで、この曲を作っていた頃は110周年を迎えていたんですね。

110年...人の身体は120歳位までは持つようですが、平均寿命はとっくに超えている長さです。
今世だけでなくその次もと願う気持ちが込められているのかも知れないと思うと、なんてロマンチックなんだろうとうっとりします。

皆さまとのご縁も Star Ferry の航跡のように長く続きますように。