TwinTowerTours (m)

ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

07.White Lie

White Lie もまた Appreciation に続いて東日本大地震がきっかけで作られた曲です。

このアルバムが発売されたのは震災から4ヶ月後

・・・

私たちの手元にアルバムがやってくるまでにどのくらいの時間が必要なのか工程の詳細は分からないんですが、

早くない?

なんて思うわけです。

この2曲以外にも何曲かは 本人による『Heart to Heart』全曲セルフライナーノーツ - Amazon.com 2011年7月) を読んでると震災後に作られた事が窺えるコメントが見え隠れしてて、こんな短期間でアルバムという形にできる彼の才能に改めて驚かされました。

後にフィンランドでみた景色がきっかけで2 Crows On The Rooftop という曲が生み出されますが、
この時のDesign & Reason ツアーでネタは温めると言うような事をマッキーが話してたのを覚えてる方もいらっしゃると思います。

フィンランド音学紀行を撮った時の経験だとしたら、そこから3年くらいは温められていたわけです。

それを思うと、White Lie にしろAppreciationにしろ、曲にする衝動を抑えきれないほどにの何かに突き動かされたんだなと。

だけどもあれだけの犠牲が大事な何かに気づかせるためだというのはやるせないし、この曲は被災地から離れた私たちには教訓になっても、当事者には聴いてて辛い曲なんじゃないかと言うのが私の率直な感想です。


先ほどのセルフライナーノーツによるとWhite Lie は「方便」という意味だと紹介してくれています。

大事な事を僕らに気づかせるために
神様は白い嘘をつく

歌詞に神様が登場するだけあってイントロからアウトロまでの美しいバラードの調べが厳かな空気を纏って私たちの耳に運ばれてきます。

意味のある事だったという心持ちになれたらマッキーと同じように未来が少しは明るく感じられるんじゃないかという考えも分からなくは無いし、時が全てを解決してくれるわけではないけど、もう少し気を熟してからの方がより多くの人の心に届いたかも知れません。
(一方でAppreciationは原発批判へのアンチテーゼという意味でリアルタイムに発信することに意味があったんだろうと思います)

コロナ禍で世界中が疲弊してきた今をマッキーはどう感じて作品にしていくのでしょうね。

それがいつになるかは神様のみぞ知ることで、ご本人にもまだ分からないかも知れませんが、そんな事を思いながら今を過ごしています。