06. テレビでも見ようよ
平凡な曲名と思って油断してはいけません。
ラブソングとライフソングの融合と言えるBelieverでございますが、この曲はまさに!!という感じ。
神様 ねぇ もし僕が
彼女といること
あたりまえに思ったら
力いっぱい つねって下さい
幸せの意味を忘れぬように
(槇原敬之;君は僕の宝物
この頃は神様につねって下さいなんてお願いしてましたけど、自分たちの未来はチャーミーグリーンの老夫婦(←1992頃のCM今の若者にも通じるかな?)を想像してたんじゃないかなと想像します。
それが月日がたって
居心地の良さもずっと
一緒だと忘れてしまう
軽快なイントロで始まるのに、歌い出しはしみじみと、後半に進むにしたがってさらに本当にしみじみと歌い上げられております。
ハンカチ必須。
いや、ハンカチでは足りないな。
ハンドタオルと箱ティッシュ必須です。
痛みで流れる涙ではなく感動で流れる涙なんだけど、神様ではなくマッキーに力いっぱいつねられた感じ。
“幸せの意味を忘れぬように”
↑この言葉を思い出させてくれる一曲です。
マラカスでしょうか、チャカチャカとリズムを刻む音が、チクタクチクタクと時は止まることなくただ過ぎていくんだと言っているようで、次の曲にも通じるところですが、有限な時間を大切にしなきゃ・・・と言うことを思い出させてくれる。
「大切な人と過ごす時間を大事にしなさい」とストレートに言われたら、そんな事言われなくても分かってると反発を生むかも知れません。
そうではなく、曲の登場人物の気持ちや行動を通じて、聴き手自身がこうありたいなと気持ちが動く。こういう曲を待ってたんですよ!
どんな思い出もいつか一人で
懐かしむ日がくるなら
ここに来て隣に座って
一緒にテレビでも見ようよ
私ってテレビ見ないっ子なんですよね。
チャンネル権は一家の家長が持つという子供の頃の刷り込みなのでしょうか。
漫画もアニメよりコミック派。
昔は本とCDプレイヤー、ラジオがあれば十分で、今はiPhoneとiPadがあれば本も読めて音楽もラジオも聴けるからテレビは必需品じゃないなぁって感じ。
学生の頃はマッキーがテレビに出てる時だけビデオに撮って父がいない時間に観たおしてましたが、それ以外はたまにあるバレーボールの試合が観れたらいいと思う程度。ドラマやバラエティを観てなくても友達との会話にも特段困らなかったというのもあるのかも知れません。
なのでテレビと言えば父がナイターやニュースを観る用で、CM嫌いな父がCMの間ザッピングしてる時にマッキーがどんなときも。を歌ってるのに出会えたのは本当に奇跡だったと思います。
ラジオで曲は聴いてたけど、好みど真ん中過ぎて惚れました(*≧∀≦*)
そんなテレビの思い出をひとつ。私とお知り合いに方は聞いた事がある話かも知れません。
時は1994年、奇しくもマッキーの誕生日の5月18日の出来事です。
2階の自室で勉強していたら父に「降りてこい、槙原がっっ!」と呼ばれたんです。
マッキーの誕生日だし『出演チェックし損ねてた!?私としたことがっ!!』と急いで駆け降りました。
文字にすると分かりやすいですね。
そう、「槇原」ではなく「槙原」
完全試合おめでとうございます。
父と一緒に観たヒーローインタビュー。
マッキー違うんかい!ズコー!ってなりはしましたが、それも今となっては良い思い出です。
それはさておき。
歌詞全部を書き出したいくらいの名曲なので、是非歌詞カードとハンドタオルと箱ティッシュを用意してお聴きください。
特に2番の歌詞がまた良い。
歌声もいつもよりもさらに感情が乗っているように思います。
初めて聴いた時よりも、歳を重ねるごとにティッシュの枚数が必要になる曲なのです。
何回聴いても心と記憶が揺さぶられる曲。
それはもう魂を揺さぶる曲と言い換えてよいですよね。
そんな曲をこれから先も生み出していって欲しいなと、涙で心が洗われた後だというのに、直ぐにそんな欲望がムクムクと出てきちゃいますが、それがファンというもの。
致し方ないことですよね?
05. 運命の人
残念なことに君は
僕の友人に恋してて
最初のフレーズで『ギャーーー♡』と叫ばずにはいられなくて、歌詞カードを持って震えましたよ。
三角関係の片想いの曲を作らせたらマッキーの右に出る者はいないと断言します(私見)
切ない恋をしている主人公には悪いけれども、残念どころか「待ってました!!!!!」と熱烈大歓迎の横断幕を振りかざしたい衝動に駆られたといっても過言ではないでしょう。
ライフソングに軸足を移した第二章でも片想いソングはあったけど、このパターンは久しぶりで名曲揃いのBelieverの中でも屈指の名曲(指で10まで数えられるのに13曲中の1曲を屈指の〜と形容するのは誤用じゃないかと疑問を抱いてはいけませんw)
この「運命の人」の中で一番ガツンと来たのは、
君の恋が上手くいけばいいとも思う
僕もいるから
この「も」です。
たった一文字だけど、この「も」を侮ってはいけません。
あるのと無いのではすごく主人公の心情が違って見えてきます。
- 君の恋が上手くいけばいいとも思う僕もいるから
- 君の恋が上手くいけばいいと思う僕がいるから
ほら、全然違うでしょ?
きっと初期の頃の曲だったらここは「も」になってなかった。
強がりで君の恋を応援するのでもなく、自分の恋が叶わなさそうなことを残念と認めつつ、運命に抗わずにありのままの現状を受け入れようとする、このフレーズには精神的に成熟した男性の心情が表現されていて、今までとはまた別の切なさが溢れてきます。
君に対して積極的にアプローチしないことを強がったり、卑下してみたりすることなく、恋心を大切にしている主人公。
ちゃんと気づけるかな
運命の人とであったら
君だったらいいのに
そんな本音を漏らして歌詞は終わります。
思春期のようなエネルギッシュさが落ち着いたとも言えるんでしょうけど、恋心に素直に向き合っている主人公の姿は、この時のマッキーだからこそ書けた詩なんだろうなと。
Believer の次のD&Rはギリ40代だったので次のアルバムでは、
五十にして天命を知る(論語)
そんなお年頃に到達したマッキーがどんなラヴソングを繰り出してくるのか本当に楽しみです。
(次作はラブソングが入ってるとは限らないけど)
そうそう、お年頃といえば、(また強引にこじつけ)
ハシカみたいな恋だったと
笑える日がくるのかな
『麻疹のようなもの』って表現、すごい久しぶりに聞くな〜と思って調べてみたら、2000/4/2以降に生まれた方々は麻疹のワクチン2回接種してるんですね。
昔は麻疹と言えば『ほとんどの人が若い時に一度は罹るもの』たったけど、今風に解釈すると、『滅多にかからないけど、罹ると大変なもの』の例えとして使えるかもしれませんね。
(主人公は君と出会う前にも何度も恋をしたことが伺える歌詞もありますが)
麻疹は一度かかると終生免疫を獲得してもうかからなくなるので、「結局、君以上に好きになった人はいなかったよ」と、言う未来の主人公を想像してしまいます。ホロリ。
両想いになれなくても、片想いでも出会えたことが運命の人ですよ。純愛ですね。
少なくとも私にとってマッキーは運命の人(片想い)に違いないと思っております。
この先も移ろわない心のままでいられますようにと切に願う今日この頃。
あっ、最後にこれだけ。
夏の終わりの匂いがする
からのくだりが大好きで、今の季節に特に聴きたくなる曲です。
ですが、今年は秋が深まるのを心待ちにしています♡
槇原敬之オリジナルアルバム「宜候」発売まで
後47日
(配信まであと45日)
04. Souvenir ~思い出~
心とタイを緩めて
話しながら食べる夕食は
豪勢じゃなくていいんだ
食べるものは食事だけじゃないんだ
みんなで食べると美味しいねって
言えば幸せがテーブルを満たすんだ
そんな風に笑ったのは
一体いつが最後だったっけ?
サビを丸々引用させていただきました。
2021/9月現在の今、このサビだけを見ると、コロナ禍を歌ってるように感じられません?
笑顔で食卓を囲むことを当たり前にしちゃだめですよね。
家族との外食だけじゃなくて、仕事仲間とかオフ会とかオフ会とかオフ会とか、開きたい時に開けないのはもどかしい。
。゚(゚´ω`゚)゚。
こうやってオンラインで繋がれる術がもし世の中になかったら孤独に押し潰されてたかもしれません。
と、このブログでは何度も横道に逸れては軌道修正を試みているわけですが、今回は敢えて横道に逸れてみました。←言い訳じゃないですよ〜
この曲の歌詞は一見すると横道に逸れてるような、話題が散らかっているような印象を与えかねないなと思った訳ですよ。
なので、オマージュって訳でもないけど横道に逸れてみたんです。
歌詞の1番を簡単にまとめると・・・
[起]海外のお店は空いてる時間が短い
[承]日本人は働きすぎだけど、他の国ももうちょっと働いてもいいんじゃ・・・
[転]遅くまでやってるバーやレストランではみんな楽しそうにしてる
[結]冒頭のサビ
遅くまであんまりお店が空いていないという愚痴?から始まって、起承転結の転が転がり過ぎてる感じもするけど、ちょっと考えればアフターファイブを大事にメリハリつけて楽しめる人達をみて、自分はそんな時間を持つ事なく、時間に追われてるなって顧みている事が分かります。
なのでまぁこれは横道ではなくちょっとした曲がり道と言っていいでしょう。
しかし2番の冒頭・・・
少子化問題は年々
深刻だとニュースは言うのに
保育園に入れない子供が
溢れているとも言ってる
1番と同じように2番を起承転結にまとめてみると
[起]少子化なのに何で保育園足りないの?
[承]子供はどんな状況でも楽しく順応したり逆に悩みを持ってたりするよね
[転]自分はどれくらい両親と触れ合ったかな
[結]冒頭のサビ
転がるどころか、[起]の段階で少子化問題と保育園問題に話が飛びました!
何度かあるみちゃんが書いていましたが、この曲でも一番伝えたい事は2番に書くのが槇原敬之流だから2番に注目したらいいのでしょうか?
個人的見解では否です。この曲では敢えてそれは否定したい。
登山に例えると、色々ある登山口、極端だと山の反対側から登っても同じ頂上(サビ)に到達する・・・そんな感じ。つまりはアプローチは違っても大事な事は通じていると、そんな事を示してくれているのではなかろうか?と思う訳です。
冒頭で引用したサビ(幸せな食卓)は誰でもいつの時代も、世界のどこでも、一見話が飛んでるように思えても、大事な事の根っこはきっと同じなんだと教えてくれてる気がします。
深読みし過ぎかも知れませんけどね。
さて、そんな大事なサビではありますが、3回目では歌詞が少しだけ変わります。
僕らに今足りないものは
そんな思い出なんだろう
平凡な言い回しですが、だからこそ響くというか、決して特別な日じゃない、生活の中の思い出が大事なんだと歌った曲って事でいいですかね。
私が曲を聞く前に「Souvenir ~思い出~」というタイトルから想像したのとはちょっと違っていました。
何年も使っていた道具がもう滅多に会わなくなった人(恩師とか、昔の同級生とか、近所の人とか)からのお土産(や写真)だった事を思い出して懐かしさと感謝の気持ちを歌うそんな歌かなぁって思ったんですよね。
実際の曲はサブタイトル(?)の〜思い出〜が過去のものではなく、未来から振り返った時にいい思い出があるようにと、素朴で素敵な思い出を残すために今を大切にしようという気持ちが歌われていていい意味で裏切られました。
(私が予想した歌詞っぽい曲も作って欲しいなぁってちょっとはまだ思っているけど)
↑歌詞へのオマージュですよっ
01. Introduction ~Believer's Theme~
ツインタワーズの2人で仲良く分け合いっこして書いてるレビューですが、Believerへの愛が溢れてしまって(私が割当を間違えて書いちゃったというのが実際ですが:笑)今回2人とも書いてます(汗)
9月と言うのにまだまだ暑いですよね、と、残暑のせいにしてみたり(笑)
はい。私が間違えましたごめんなさーい。
なのに、こちらにリンク貼ってくれる優しさが沁みる(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
このお詫びはいつかどこかで!
そういう訳であるみちゃんもレビュー書いてくれているので、そちらも訪れて見てくださいませ。
*******
ついにBelieverまで辿りつきました、ほぼ全曲レビュー。
めちゃ最近のアルバムの様な気がしてましたけど、リリースはもう5年近く前なんですね。
本作は槇原敬之第三章の幕開けという触れ込みでしたが、個人的な感触としては前作 Lovable People から変わった感じがしました。
どこがと聞かれると明確には言えませんが、なんかこう第六感的なとでも言うんでしょうか。
あるみちゃんもそんな印象だったみたいでシンパシー感じます。
単に好きなアルバムが被ったと言えばそれまでなんでしょうけど。
そんな2つのアルバムは構成が似ています。
- 1曲目はアルバムをThemeにしたインスト
- 全13曲
- 中盤にカバー曲
- 後半にドラマ主題歌
- アルバム表題曲は無し
全体的な曲の並びの波形と言いますか、盛り上がりのパターンがとても似ていて、この2作で第二章と第三章を線引きするのはいくらマッキー本人が言っていてもスッと納得するわけにはいきません(笑)
誕生日が来てひとつ歳をとっても昨日までの自分とそんなに変わらないように、第二章から第三章への転換も別の誰かになるわけで無し、きっかり区切れないものなんでしょう。
そういえば、第一章と第二章の区切りはマッキー自身がUNDERWEAR までと言ってたり、Cicada まで/太陽からと言ってたり曖昧でした。
今回から第三章だとリリース前の時点で宣言されているから「そうか」と思うけど、新しい試みをしたり、音楽を追求する姿勢、楽しむ姿勢はこれまでのアルバムでも毎回随所に垣間見られていて、新鮮な驚きと感動があったので、言われなければ気づけなかったかも知れません。
後から槇原敬之の歴史を振り返るとやっぱり第三章はラバピーからだったとか、これから未来に出るアルバムからだったねとか、ご本人も思ったりするかも知れません。
さて、ここまで曲の紹介が全くできてないので最後にちょっとだけ(笑)
出だしは宇宙船に搭乗しているような、近未来的な不思議さがあるんですが徐々に懐かしさがか感じられるアレンジになっています。
前作のラストを飾ったAloneであるみちゃんが感じた浮遊感をこの曲でも感じる事ができます。
一方、これまで違うところと言えば、今までのインストはアルバム内の別の曲を取り入れたものでしたが、今回はそうでは無く、イチからテーマソングが作りあげられている点。
(そんな事ないよーあの曲と同じメロディがあるよーってご指摘お待ちしてます)
じゃあBeliever のテーマって何よ?と言いますと、コンサートでアルバムタイトルに込めた思いをマッキーが語ってくれてました。
上手く理解してお伝えできるか不安ではありますが、信じてとか信じてたのにとか人に対する信頼を言っているのではなくて、畏怖すべき存在を信じてますか?畏れるべき存在を心に持って正しく生きてますか?そんな問いかけをしているのだと、例えとして子供の頃に誰もが一度は聞いた、悪いことをしたら閻魔さまに舌を抜かれるって話をしてくれていました。
嫌なことをされないように正しく生きようとか、良いことが自分に返ってくるのを期待してとかではなく、純粋に誰かのためを思って正しい道が選べるのが理想なんでしょうけど、その域に達するのが難しいからこそ、世の中に教訓とか、御伽噺の中で匂わせるとか、鬼や神さまと言った畏怖の存在を作り出すんでしょうね。
そんな畏れを信じて正しく過ごしているのがBeliever。
このインストからは大自然に対する畏怖と信じる事で得られる安心感を感じました。
第三章はラブソングとライフソングが融合した槇原敬之をお楽しみ頂けるんじゃないかと思います。
ライブDVD/Blu-rayも出てるのでCDだけでなくそちらもオススメです!
12.君への愛の唄
ミュージカル「愛の唄を歌おう」のために書き下ろされた曲。
これが、ただのミュージカルではありません。
脚本、演出、キャストとどれをとっても豪華ですが、
なんといっても、
〜観終わる頃には、劇場全体が温かい気持ちになり、人間のすばらしさ、生きていくことの喜びを感じられる、そんなミュージカルをお届けします。
(中略)
槇原敬之がこれまで発表した名曲の数々で全編を構成し、さらにテーマ曲として新曲を書き下ろします。〜
(東急シアターオーブ公演ラインナップ)
はい、もう一度。
「槇原敬之がこれまで発表した名曲の数々で全編を構成」
ですよ!
なんてご褒美!!素敵すぎる。
ミュージカルにしたいくらい素敵な曲を作っているのだと評価いただいたって事ですよね?
こんな機会が巡ってくるなんてソングライターとして勲章のひとつって思っていいんじゃないでしょうか。
自分の好きなアーティストがこんな評価を受けた事が嬉しすぎて周りに自慢したくらい。
歌詞の中に
素敵な君に育ててくれた
全ての過去にも
今言えるよありがとう
と、ありますが、人は誰かと関わりながら生きているものですが(関わり方はそれぞれでしょうが)、それは舞台の企画みたいなお仕事でも言える事で、人が作り出すものは人と人の関わりの中で誰かの手を借りて出来上がっていくものばかり。
こんな素敵な舞台を企画して携わってくださった全ての皆さんにありがとうですね。
しかし・・・
「マッキーが歌う訳じゃないのよね」
という、気持ちがなきにしもあらずで(笑)
もし主役がマッキーだったら何がなんでも今日も会社を休みますの勢いでチケット取りたいですが・・・
キャストのファンの方たちにとってチケット争奪戦だったと思うのですよ。
ならば、キャストのファンあるいは脚本家や演出家のファンの方達に観てもらったほうが「僕が一番欲しかったもの」ではないけれど、新たなマッキーファン獲得だったり、マッキーが長く広く活動する機会につながったりして、それ以前のマッキーファンも欲しかったものの1つが手に入るんじゃないかと。
欲しいものがありすぎて一番と言えないのがアレですが、古今東西ファンは貪欲なものなのです。
もうミュージカル化されたという事実だけで欲しかったものが手に入っている気分ですしね。
それに後付けですが、ミュージカルの2ヶ月後から始まったコンサートツアーListen To The Music The Live〜うたのお☆も☆て☆な☆しのアンコールで早速歌ってくれましたからね。
時には真顔で
時には涙こぼしながら
(槇原敬之;言わせてください)
そんな顔で聴いていたファン多かったんじゃないかな。
すごく主人公の気持ちが温かい曲で
愛の本当の意味なんてまだ
ぼくには分からないけど
いつかぼくが愛していると言う
その相手は君でいてほしい
幸せにすると言ってはみても
方法も分からないけど
ひとつだけ分かっている
ぼくの一番の願いは君の幸せ
ウエディングソングにもぴったりですよね。
もっと世間様にも広まっても良いと思うのに、シングルでもカップリング曲に甘んじてるのは、なんでーって思うけど、控えめで慎ましやかなところもまたこの曲の魅力のひとつなのかも知れません。
こんな風に飾らないそのままの自分、そのままの気持ちを真っ直ぐに向けられたら幸せだろうな。
それにしてももうすぐラバピーのレビュー終わっちゃうのかぁ。急に寂しくなってきちゃったよ。
何かテンション上がるようなニュースが聞きたいなぁ...
09.言わせてください
「マッキーらしい曲ってどれだと思う?」
と聞かれたら一番にこの曲をあげると思います。
誤解のないように書くと「槇原敬之の音楽らしい曲」ではなく、「マッキーらしい曲」です。
人前で初めて歌を歌った日から
25年も経ちました
とあるように、デビュー25周年の思いが込められておりまして、ファンのために作られた曲といっていいでしょう。
そんな「言わせてください」は聴いてびっくりの演歌調になってございます。
「10年先も、20年先も。」という曲があって、そちらは2013年にその時点で10年以上ファンクラブに継続入会してたFC会員に贈られた曲ですが、それとは全くテイストが違ってて、演歌も書ける(驚)歌える(笑)槇原敬之の可能性の広さを突きつけられた衝撃の作品でございました。
声は歳と共に緩やかに変わっていくだろうけど、才能が枯れる日がくるとは思えません。
というか、才能が枯れて(新曲が出なくて)も身体と心の負担が大丈夫な範囲で歌い続けて欲しいファン心理。
なにより一番幸せなのは
時には笑い時には真顔で
時には涙こぼしながら
それを聴いてくれる人が居る事
あゝ今までほんとにありがとう
聴いてくれる人がいるから
僕は歌っていられます
言わせてください
ほんとにありがとう
コンサートでは時には真顔で聴く曲もあって、手拍子を打つことも、リズムに合わせて揺れる事もせずに、ただただ全集中で演奏と歌を聴いていたい時もあって、ノリが悪いなと思われたりもするのかな?なんて思わなくも無かったんですが、どんなスタイルで聴いていてもちゃんと受け止めてくれてるんですね。
立って聴いても座って聴いてもどちらでもいい。
それが槇原敬之のコンサートのルールですが、笑って聴いても、泣いて聴いても、お地蔵さんモードで聴いていてもいい。
それもまた槇原敬之のコンサートのルールなんだよと伝えてくれている曲です。
「10年先も、20年先も。」や「シンガーソングライター」のように、真剣に向き合ってくれる曲は涙腺がやられながらも心を鷲掴みにされますが、そんな曲達とは逆で、しんみりさせずに、笑いもとりつつ、思いを伝えてくれていて、これはこれで心遣いがにくいなって思います。
でも
泣く。
泣いちゃう。
ライブではノリノリになれる曲ですが、家で一人聴いてると涙なしに聴けません。
マッキーファンになってから泣かされたことも泣かせたこともあったけど、それ以上に笑顔を貰ったし、シンガーソングライターというお仕事を通じて幸せだと感じてくれてるのならファンにとって何よりの喜びです。
『25年も経ちました』の数字を変えて、またライブで歌ってくれるのを期待してます。
何度ありがとうを伝えても伝えきれない。
なので、何度でも「ありがとう」を言わせてください。
ほんとにありがとう。
08.Once Upon A Long Ago
みなさんこんにちは。
Lovable People も中間地点。
この曲は8曲目だから真ん中じゃ無いけど、暑さでももたさんの脳が溶けた訳ではございませんので安心してください(^^)
ぴったり真ん中じゃ無いことはわかっちゃいます。
分かっちゃいますが、印象的にはこの曲が真ん中な、そんな気分。
というのも、このアルバムの曲順ってまるでマッキーのコンサートだなぁって思うんです。
序盤からぐっと心を掴んで、少しスローペースで聴かせて、小休止してから、怒涛の後半戦って感じ。そして、しっとり結んで、聴き終わったら思わずアンコール!って言いたくなる。そんなアルバムです。
そう、この曲はライブでのおしっ
・・・コホン。
淑女としてはお花摘みと申し上げるべきですね。
つまらない長話をするから、この時間にどうぞどうぞとマッキーが促してくれるあの時間に似たものを感じます。
箸休めと見せかけてイヤイヤ聴き逃せない大事な話してるやん!みたいな。
本作唯一のカバー曲であるポール・マッカートニーさんの Once Upon A Long Ago 。
実に不思議な雰囲気を纏った曲です。
是非ご本家の歌声も聴いてみてください。
特に最初の方とか、めちゃマッキーぽくないですか?
もちろん時系列的にマッキーの方が後輩なので、マッキーぽいって言うより、槇原敬之を形成する一部がここにも!って事なんだと思います。
オリジナルに忠実っぽいアレンジからはポールさんへのリスペクトを感じました。
声は、ポールさんの方は主人公が子供時代を思い出して歌ってる感じがする一方で、マッキーは遠い国の物語を読み聞かせる様な印象です。
この印象はカバー曲だと言う先入観からくるのかも知れませんが(笑)
不思議な感じがするのは声やアレンジだけではありません。
なんといっても歌詞が難解・・・
そんな難解な歌詞は冒頭いきなりこれです↓
Picking up scales and broken chords
Puppy dog tails in the House of Lords
Tell me darling, what can it mean?
(教えてマッキー!何を言ってるのかわけかんないよ)
思わず心の声がだだもれてしまいます。
レビュー書くねと言ってはみたものの、イヤな汗かきますよね。
歌詞に触れずに終わらせようかな、なんて考えも頭によぎりました(笑)
しかーし!愛犬(♂)と遊んでいる時にふとマザーグースの一節が思い浮かびました。
What are little boys made of?
What are little boys made of?
(マザーグース;What are little boys made of?)
『男の子って何でできてるの?』
現代日本なら『う◯ちとクワガタと電車だよ』とでも答えるところでしょうが(私見)、マザーグースでは『カエルとカタツムリと仔犬の尻尾だよ』と続きます。
女の子が『お砂糖とスパイスと素敵なものすべて』でできているのに比べると何で酷い言われようでしょう。
男の子を構成するもので比較的まともなのは Puppy dog tails =子犬のしっぽです。
我が家のわんこのしっぽもピコピコ動いて可愛さたまらんのです。
個人的にはカエルは大好きだし、カタツムリも苦手ではありません。
それはさておき。
幼い男の子の言動や、月の様子なんかを音楽用語を使って表現しながら、昔むかし、そのまた昔の物語が紡がれていきます。
マナーハウスを抜け出して近くの森の中を探検する情景が浮かんできます。
男の子は紳士教育あるいは使用人としての躾を受ける前の10歳に満たない子のイメージです。
実際にあった事なのか、物語なのか曖昧な感じがなんとも不思議。
また、マッキーの声が合うんだなこれが。
もし、普段は飛ばしちゃうわって方がいたら、ぜひ眠りにつく時に聴いてみてください。
まるで、マッキーがあなたの耳元で物語を読んで寝付かせてくれてる感覚に陥るはず。
・・・秒で寝れる私には検証できないですけどね(笑)
もっと歳をとって寝付きが悪くなった時に聴く曲リストに入れておこうと思います。