07. 微妙なお年頃
みなさまは微妙なお年頃っておいくつからだと思います?
マッキーによると、恥じらいが無くなってきたり、色んなところが筋力低下で緩んでくる頃のようです。
その昔、禁断の果実を食べてしまったアダムとイブは羞恥心が芽生え、無花果の葉で大事なところを隠したようですが、現代人からみたら、まだまだオープン過ぎ!って総ツッコミされそうですよね。
つまるところ、なにが恥ずかしいのかというのは、その時の社会の常識がどうかという事に多分に影響されるわけです。
私なんてちょうど安室ちゃん世代なので、若かりし頃は「キャミソール+ミニスカ」という、もし今私が10代20代だったとしても 恥ずかしいわ!と叫びたくなるファッションが流行っておりました(よね?)
マッキーの歌詞ではもし銭湯にテレビカメラが突入した事が想定されて「隠すの忘れるくらい恥じらいが無くなったなぁ」って自己分析されてますけど、そもそもお風呂は裸で入るものなので、隠すの忘れたとしても許される気がします。
(それでも若い頃は恥ずかしくて絶対隠したのに、という事ですが)
それに比べて、今の時代にこの年でキャミ+ミニスカで街を闊歩(言い回しが古い)したら、その方が冷たい目で見てみられるんじゃなかろうか。
通行者の目に毒ですよ。テレビ撮影と違ってモザイクも入らないし。
若者が羨ましく思う年代ですが、この曲はそんな微妙なお年頃である事を悲観せず、コミカルに歌い上げられております。
昭和の香りのするメロディに乗せてコンサートではキレキレ?のダンスも披露してくれました♪
あれほど恥ずかしかったのに
どんな言葉も平気で言えるのが怖い
その一つの例として
『愛してるぜベイベー!』ってセリフが挙げられていたかと記憶してます。
・・・言われてみたい(笑)
例え、ライブ会場の不特定多数の観客に向けてのセリフだとしても、自分に向けて言ってくれたと誤解する心の準備はいつだって整ってます。
どんとこい!
で、ございますよ。
とっくに恥じらいは無いというか、黒歴史だらけのツインタワーズですから(あるみちゃん貰い事故)
それはさておき、ライブであんまり演奏される機会がない若さあふれるラブソング達。
歌うの恥ずかしいなぁって思って避けられてた曲をまた聴けるのって嬉しすぎる。
"TIME TRAVELING TOUR"2nd season が開催されるのを今か今かと待ち侘びております。
今日は曲のレビューがほとんどなかったけど、面白い!ステキ!な曲です。
こういうコミックソングが入っていてマッキーらしいアルバムだなぁと思います。
もしまだお手元にお持ち出ない方がいらっしゃいましたら、来週発売(!)の宜候といっしょにお買い上げくださいませね。
06. キボウノヒカリ
「槇原敬之の楽曲の中でどれが一番好きか?」
そう聞かれたら皆さんはなんと答えますか?
もちろん
「そんな答えのない質問には答えられない」
ですよね?
なのに、よく聞かれます。
難問すぎて答えられませんが、聞かれたからにはどれが一番好きかなぁってめちゃくちゃ悩んでみます。
一番好きかも知れない曲候補の一つにキボウノヒカリも上がってきます。
イントロのメロディから、なんかこう心がキュウとなるんですよね。
確かCMソングとして作って採用されなかったってけしからん話をしていたような気がしてソースが無いか探してみたら、平原綾香さんのラジオにマッキーがゲスト出演された時の内容が、番組HPに残されてました。
【AYAKA HIRAHARA HEALING VENUS オンエアレポート2019/2/17】
(ライブMCでも語ってたアルバムテーマについても言及されてるので良かったら読んでみてください)
この曲が不採用なんて見る目ないわぁ〜と思いましたが、曲ができる前だったんですね。
こんな名曲に仕上がってマッキーの思惑通り採用しなくて後悔されてることでしょう。
冒頭から浄化されるような美しい音の重なりに、大自然の中を駆け抜けているようなリズム。そんな中に力強さも感じます。
サビの世界観とメロディが見事にマッチしていて、スゴイ!の一言につきる。
きっと本当の闇なんて
この世界のどこにもない
星や月が輝きながら
暗い夜を照らすように
この曲はマッキーが得意とする情景描写の要素は少ないんですよね。
その分、いつも以上に『音』で表現されている印象を受けます。
よくあるテーマなのに心に響くワードで綴られていて、マッキーは魔法が使えるんじゃないか?なんて。
魔法は冗談にしても、歌詞の通りに自分の限界を決めずに諦めなかった(不採用になったからといってこの曲を世に出すことを諦めなかった)からか、言葉がす〜っと入ってきます。
勉強だとか、スポーツだとか、打ち込んでいるものだったり、恋愛だったり、色んなものに限界を決めてしまいがちだけれど、自分の目盛りを正しく付けれる人ってどのくらいいるんでしょう。
諦めたら楽なんですよ。
後悔さえしなければ。
諦めたフリでなければ諦めるのはあり。
この「諦めたフリ」は本人すらもそうと気づかずに、世の中には横行してるんじゃないかと思います。
かく言う私も、諦めたフリな事に気づかないまま、今に至る事も多々あるんでしょう。
しかし、この歳になると、諦めたくない何かがある事自体が羨ましいなと思ってしまいます。
それを思うと年上のマッキーがシンガーソングライターであり続けることを諦めずにいてくれる事により一層の感謝の気持ちが溢れてきます。
そんなマッキーのnewアルバム『宜候』の配信まであと10日!
CD発売もあと2週間を切りました!
03. だらん
マッキーの歌には君が他の人を好きだという歌は数あれど、この曲ほどがっつりと君が二股してるのは案外少ない気がします。
二股はイカンのですがマッキーの作る二股ソング(かけられる方)は名曲で困っちゃいます。
そう『だらん』を聴いた時に『SPY』を思い出した人も多いんじゃ無いかと思うんですよ。
そのSPYの時よりも『だらん』の主人公は洞察力に溢れて、君のちょっとした仕草に何か感じるものがあるようです。
Uta-Netさんのレビューにもあるように、ハグをして相手の反応を見ている主人公。
君の幸せを測れるものはすでに誰でも持っていて、そのひとつがハグなんですね
何度ハグしても君の両手が
だらんと下がったままで
そろそろ君を僕から
放してあげる時かも知れない
でも残念ながら『だらん』の君の幸せ度合い、つまり僕への愛情はゼロに近づいていたようです(涙)
そいつと僕がもっているもの
両方手に入れたくて
我慢してそばにいるだけじゃ少し努力が足りないよ
うん。花水木の彼女は疲れてても笑ってくれるような君だったのに、だらんの君は、二股な上に、僕に対して取り繕う事もしなくなってきてて残念な感じるです。
今回引用したSPYと花水木はどちらもアルバム1994年発売の『PHARMACY』に収録されてますが、その頃から主人公は精神面がぐぐっと成長したなぁ。
曲調はあんまりマッキーぽく無いけど好きです。ポップなギターが大人っぽい上に、気持ちを上げ⤴︎⤴︎てくれます。
ツアーの時は曇りガラスの夏(のりのり)の次の曲だったので、呼吸というかテンションを整えるのにちょうどいい感じでした。
デザイン&リーズンの世界に一瞬で引き摺り込んでくれる曲でもあります。
01. 朝が来るよ
このほぼ全曲レビューを始めたときはゴールは果てしなく遠そうだったのに、振り返ればあっという間だった気もします。
今回のDesign & Reason は間にTime Traveling Tour を回っていた事もあってか、2年2ヶ月ぶりのオリジナルアルバムでした。
ツアー終わってから4ヶ月で作ったんですね。10曲は歴代のアルバムの中でも少なめではあるけれど、名曲揃いです。
制作秘話が音楽ナタリーさんで語られてるので、ぜひ読んでみて下さい。
そんな名盤の1曲目。今回はイントロダクションなしでいきなり曲で始まります。
先ほどの音楽ナタリーのインタビューにありましたが、なんと!?この曲、Believerのイントロに入れたかった断片的な歌詞があったのを時期が来るまで温めてたそうな。
どこなんでしょうね?気になりますね〜
50を過ぎた友人に
どんな気持ちか聞いたときに
出来ることと出来ないことが分かるから
楽しいと笑ってたっけ
50歳になるのが楽しみだったと言ってたマッキー。
50歳を目の前にして、感じること、考えることも変化してきたのかも知れないですね。
そして、変わらないところ。
それは・・・
風景から心情を描くテクニックですよ!
それに透明感のあるコーラス!
ボーカルがちょっぴり鼻声だけど、それもまた寝不足のまま朝を迎えただろう主人公の様子に重なってよろし、です。
24時間のバーガー屋の馬鹿みたいに熱いコーヒーを
少しすすって車の屋根の上に置き
ポケットに手を入れる
今回、これを書くまで全く疑いもせず(あっ、デジャブ感)ポケットに手を入れて鍵を取り出すんだと思ってました。
2019年、スマートキーは普及してただろうし、お釣りをポケットにしまったのかな?
電子マネーはまだそんなに広まってなかったですよね。
それとも、寒かったのかな?
明けの明星が観れたのは2018/12月〜で、マッキーが歌詞を書いてた2018/9月頃観れたのは宵の明星。
リリースされる2019/2月をイメージして書かれたんでしょうか。
明けの明星と月だけが
消し忘れたように光ってる
星の見えない都会でも、朝は平等にやってきて、それまで闇に隠れて見えなかったものが見えてくる。
自分の行きたい場所に行こう
正しくても間違っていても
正しいと信じてたものが実は間違ってたとしても・・・という事なんでしょう。
Believer にも次の宜候にも繋がりがあるような言葉。
宜候はもしかしたら第4章になるのかな?なんて思っても見たけど、改めてDesign & Reason を聴くと、あぁとっくに方向は定まってたんだなって感じを受けました。
宜候が待ち遠しいからこそ、これまでのアルバムを聴き返すってのは良い事だなって改めて思う今日この頃です。
12. 超えろ。(Renewed)
今回もアルバム用にリアレンジしてくれてます。
にくい心遣いですね(*´∇`*)
関西テレビ(カンテレ)のニュースワンダーの主題歌として書き下ろされたこの曲は、カンテレの社歌でもありました。ファンの間では有名でしたが、あんまり知られて無かったのかな。
カンテレの番組PRスポットにも使われてたので、関西ではふとした時にマッキーの歌声が聞こえてきてハッピーでございました。
めちゃ元気になれるエンカレッジソング。
のぞき込む鏡の中
疲れた顔が映っているなら
それこそが大正解なんだ
誰かの笑顔を見てから笑えばいい
そして2番では
のぞき込む鏡の中
疲れた顔が映っているとしても
にっと口角を指で上げて
自分のことを時には騙せばいい
「超えろ。」と同じくタイトルに句点が付いている「どんなときも。」でも『まだ平気だよ』と鏡に向かって笑顔を作っていますけど、初期の頃から変わらないなぁってほんわかします。
凡人からすると、才能ある人ってそれこそ魔法でも使いように簡単に成し遂げているように感じられるけど、マッキーはこうやって鏡の中に辛い気持ちとか、弱音を閉じ込めて、時には産みの苦しみも抱えながら何曲も名曲を作ってきたんでしょうね。
もし大学生時代にこの曲に出会ってたとしたら夜通し流していたんじゃ無いか。
ある意味、無茶(連徹)しないためにも、その頃まだ作られて無くて良かったとも思ってみたり。
そんな「超えろ。」のMVにはチャンカワイさんが出演されてまして、ショートバージョンですがYouTubeで公開されてます。
※生卵が食べれない方は閲覧注意かも?
槇原敬之「超えろ。(Short Ver.)」MV - YouTube
そして、チャンカワイさんがオフィシャルブログで2015/5/22に素敵な記事を書かれてます。
リンク貼りたかったんですが、利用してるブログサービスがここと同じはてなブログでは無かったせいか、直接リンクできなかったので、是非検索して読んでみてください。
チャンカワイ、こえろ。でヒットしてくると思います。
では、今日はこの辺で。
08. You are what you eat.
You are what you eat.
私たちの身体は食べ物でできています。
そう教わったのは何歳の頃でしょうか?
幼い頃は食が細く、小学校では掃除の時間までかかって食べてる子でした(涙)
給食や食卓に登るまでたくさんの人たちの手を経て作られたものだってことや、食べたくても食べれない子が世界にはいるって事を常々言われて、抱えるのは罪悪感ばかりで、特に給食の時間は全く楽しみな時間ではならなかったなぁ、と、今はもうそれも懐かしい思い出ですが、笑顔で過ごせる時間だったらどんなに良かったでしょう。
さて。食べ物はもちろん身体をつくるのに大事です。
しかし、人の糧になるのは何も食べ物だけじゃ無く、誰かの笑顔や想いだってアナタを形造るための大切な栄養素。
そんな意味合いも含ませた今日だと思ってます。
耕して種を蒔いて
水をやって知恵を絞って
守って愛を注いで
育てて届ける
ここで「知恵を絞って」というワードを入れてくる感性に脱帽です。
淡々と作業するだけじゃ無くて、天候をよんだり、効率を上げるために新しい道具を作ったり、水路を引いたり。色んなことを考える。それは文化が発展するために必須のことですよね。
作業や思いだけじゃなく、このフレーズがある事で、世界観も広がっている気がします。
JAバンクのCMソングに抜擢されただけあって、農作物をイメージにぴったりなんですけど、それ以外の製造物だって誰かの元に届くまでに、色んな人がアイデアを練って、開発や改良をして、不良品がないように細心の注意を払って物流に乗って大事に届けられるものですからね。
デジタルデータだとか歌だとか、無形物だって人の手が入って届くものは想いが詰まったものなんだと思いますし、そうあるべきです。
私にとってこの曲は仕事に対するモチベーションを上げてくれる、初心を思い出させてくれる大切な曲です。
今のワタシが出来上がるために吸収してきたモノ(特に知識は排泄の速度の方が早まってますけど)が、誰かが大切に育んできてくれたものであるように、いつか私が作ったものが誰かの笑顔になるように、今でも祈っています。
曲のレビューにはならなかったけど、ものづくりをお仕事にされてる方や、それに繋がるお仕事、支えるお仕事をされてる方にはぴったりの応援ソングなので、皆さんにも好きになって欲しいなと思う曲の一つでございます。
07. 5 minutes(Renewed)
突然ですがクイズです。
「5 minutesはぴったり5分00秒の曲である。⚪︎か×か?」
・・・答えは少し後にとっておくとして
曲中に「Ain't No Mountain High Enough」という曲名がでてきますが、無学なもので、どんな曲をだろうと今回もGoogle先生に質問してみました。
ふむふむ。1967年に発表されたソウルミュージックなんですね。
オリジナルはマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルによる男女デュエットソング。
聴いてみると想像してた感じとはちょっと違ってました。
沢山の方がカバーしてらして、日本では昨年リトグリさんがカバーをされてました。
ほんと音楽情報に疎くて申し訳ない。
詩の内容は5minutesの中で上手くまとめられてます。
"Ain't No Mountain High Enough"
あの唄の歌詞が言うことは
例え話じゃなくて
本当のことだとわかった
側にいようが離れようが
心は繋がったまま
明るい曲調なので、忘れがちになりますが、5minutesは離れ離れになる時の心情を歌った曲なんですよね。
君に出会えて良かった
好きになって良かった
ありがとうと笑って伝えるための5分にしたいんだ
主人公は電車に乗って遠くに行くことになります。
君は泣いているので、旅行とか短期ではなく、ある程度長期間のお別れ。
電車を待つ5分間はありがとうの気持ちを伝える時間にしたい。
主人公だってきっと辛いけど、明るい別れにしようって気持ちに愛を感じます。
好きな人が電車に乗って行って行ってしまうと言えばANSWERとLOVE LETTER
それぞれ恋人同士のデート終わりの別れと、片想いの相手と遠く離れる歌で、関係性も深刻さも全く違うけど、別れ際の切なさを歌わせたらピカイチなマッキーの新しい別れ際はとても前向きでした。
今の世の中、ネットで繋がれるので、距離が今生の別れになる事は回避されるようになったけど、別れ際に「ありがとう」って言われたらもうこれで最後なのかな?なんて思ってしまいます。
高い山も深い谷も超えて想い合う二人が永遠に幸せでありますように。
さてさて。クイズの答えですがにゃんと!バツでございます〜
シングルverが5:05、Renewedが5:03
曲間の無音部分を含むし、ほぼ5分なのでマルと言っても良いんじゃ無いかとも思いますがマッキーってこういう所にもこだわりそうで、5分にしようと思ってたらぴったり5分にしそうな気がします。
ちなみに収録時間がぴったり5:00な曲がありました。
君の声を待つ夜
同じ気持ちを分け合うことは
できないかもしれないけど
解ろうとすることが何より
大事だと君は教えてくれた
(槇原敬之:君の声を待つ夜)
関連があるのかは全く分かりませんが、曲同士の繋がりをいつものように妄想すると楽しいです。
そろそろ あるみちゃんのレビューが読みたいわぁ とお待ちの皆さま。
すみません、あと1曲連続で我慢ください。ではまた明後日〜。