TwinTowerTours (m)

ももた支店:槇原敬之さんのほぼ全曲レビューという名のただ語りたいだけ-なブログをを相方さんとしております♪

09.Anywhere

第一章(〜UNDERWEAR)以降、特に復帰してからはキュンキュンするラブソングは
影を潜めた印象があったのに、こんな素敵なラブソングが隠れていたとは!

赤いマフラーに続いてストリングスアレンジはトオミヨウさんが担当されています。
優しく郷愁を誘うアレンジで、introduction ともリンクしていて、存在感があるのに主張し過ぎていない、そんな奥ゆかしさを持っている一曲です。

君のいるこの場所が
僕の生きていく場所だ

「この場所」と

君のいるその場所が
僕の生きていく場所だ
どんな辛さも幸せに
かえながら生きてゆける

「その場所」
一文字しか変わらない連体詞ですが、

2つを比べると、僕も君もいるこの場所とは違って「その場所」は僕からは物理的に離れた場所を現していますが、心はそばにいるよと、そんな想いが込められているんじゃないかと思います。

きっとこの曲もユンボを想って作られたんだろうなと、そんな優しい気持ちが曲全体から伝わってくるんですよね。

マイナーコード(と思うけど自信なし)のためか、不安定な揺らぎをメロディから感じるところも人間味があると言うか、心の拠り所があることで脆さを補っていられるんだって事がじわじわと染み込んできて、キュウっときます。

ろくに学校にも行かずに
一人電車に乗って
どこか違う街に行ってたけど

この部分は高校時代にときどきサボって京都とかに行っていたというエピソードとも重なって、この曲の主人公はマッキー自身ではないかと思わせられる曲。

電車が絡むマッキーソングは特に名曲というももたセオリーからも外れていなくてニヤリとなってしまいます。

少しの通り雨の後
雲がどこかへ逃げていく
君と出会った時と同じ
景色にまた戻っていく

雨は涙なのでしょうか。悲しみがあけて、君がくれた幸せで心が満たされていく。景色に気持ちをトレースさせたらマッキーの右に出るアーティストはいないでしょう。

この曲、ヤバイくらい好き♡
↑気付くのが今更過ぎて思わず小声(照)


私の学生時代を思い出して見ると、片想いの相手と同じクラスになった時はガッカリしたものです(苦笑)
その頃からマッキー大好きで友達との会話もかなりの割合マッキーの事だったんで、教室でも恥じらう事なくマッキーの話をしたいじゃないですか(笑)

それに、小学校から高校まで毎年皆勤賞だったので、好きな人に会いたい一心で学校に通うとか、ピュアで眩し過ぎです。
大人になっても芯の部分で変わらないそんな主人公に恋をしてしまいそうですね。

誰かを思う気持ちを持つ事は生きるエネルギーになる。
恋心が減ってきたお年頃の方にもおすすめできるこの曲を聴いて純粋な優しさをチャージしてくださいませ。

07.lose no time

シャンペンと紙吹雪で
迎えた21世紀は
映画やテレビが描いたような
夢の未来そのものじゃなく

歌詞では思い描いた未来そのものじゃないと言ってますか、アレンジの方は「夢の未来そのもの」
テクノポップサウンドが近未来感を演出しております。

特にサビに続くBメロの流れるような疾走感がたまりません。

ライブで歌ったらぜったいにカッコいい!


70年代、80年代のテクノを牽引したYMO の影響をバリバリに受けてきたマッキー 師匠ですからこういうアレンジは真骨頂と言っても良いのではないでしょうか。

今聴いても音が新しい(私が流行に疎いと言う説もありますが)。


書き間違えたノートの
ページを丸めて捨てた

ノートに書いたのは、自分の人生の記録か、それとも信念か。

何か大切なものを書き記していくためのものとして登場します。

一度は丸めて捨てようとしたその紙を、ラストでは皺を伸ばして胸ポケットに入れる(=心の近くに置いておく)主人公。

5分と少しの曲の中で、いつもながらストーリーが完結されているところがマッキーを好きな理由のひとつです。



タイトルの"lose no time"は

ちょっと格言ぽいなと思って調べると、ベンジャミン・フランクリン氏の名前がヒットしてきました。
100ドル札の肖像で有名な彼ですが、発明家としての顔も持っていて、避雷針なんかを発明した事でも知られています。
そんな彼の信念である13の美徳のうちの一つが

lose no time
(時間を無駄にしない)

これを「いつも有益なことにだけに時間を使う」という風に受け取ると、人によっては追い詰められる言葉になっちゃいますが、
私たちはもう「悲しみも何かの役になる立つ」って事を知っています。どんな風に過ごしても、其れを有益なことに出来るかどうかは、こころ次第。

なので

僕らに与えられた
限りのある大切な時間なんだ

こう認識して過ごすことが大切なんだよと言うのがこの曲で言いたい事かなと思います。

大事だと思った事を書こう

今この時間も決して無駄では無くて、昔の楽曲を聴いて、改めて感銘を受けたりとか、好きな曲が増えたりとか、こんな風に過ごしていますが、

今、時間を空費してるかしてないかは時間が経ってから分かるものだと思うので、この先の未来で、みなさんと今を懐かしく語り合える事を楽しみにしていようと思います。

05.カイト

青春時代が眩しく感じられる今日この頃w

GREEN DAYSのレビューの最後のコメントは発破をかけてくれたのだと受け止めました。

実年齢的にはとっくに青春から朱夏に突入しているツインタワーズの2人ではありますが、Mackey world の奥は深く、まだまだ青春の旅は続きます。

このマッキーの曲(ほぼ)全曲レビューは「ほぼ」と揺らぎを持たせたなかで進んでいますが、
いつかやって来るであろう"アルバムリリースと(ほぼ)オンタイムレビュー"
に対応できるように、感じたこと、思ったことを書く訓練を兼ねていると思えば、この難局は乗り越えられるはず。

これ書いててハッと思いついたけれど、難局・・・と言えば、カイトの出だし

キャップの上からフードかぶり
ポケットに手を入れ立ちすくむ
君の姿はまるで
氷山に取り残されたペンギン

南極に居るペンギンと、難局に立ちすくむ君。
掛詞が仕込まれてると思うのは考えすぎでしょうか?

年明けの寒さの中、キャップにフードと外界をシャットダウンしてるかのようなそんな姿を可愛いペンギンに例える事で、君が人として愛すべき存在なんだと言おうとしているみたい。
これもまた、そうなのかは分からないけど、具体的な風景描写がされているのに、色々と含みがありそうだと、妄想に耽れるのは、この曲が槇原敬之ワールド全開だからなんだろうと思うわけです。


その反面、アレンジは比較的シンプル。

とは言え、他の曲がマニアックなまでにこだわりの音を詰め込んでいるから「比較的」という冠が必須でつきます。

ベースのリードにキーボードとコーラスが重ねられて、前・間・後奏ではエレキが曲を引き締める。
物足りなさを感じる人もいるかもだけど、最小限の音で最高のアレンジがされている。
うちの冷蔵庫の中身で一流シェフが愛情込めて作ってくれたディナー。そんな仕上がりです。

そんなお料理が美味しくない訳がなく、サビに込められたメッセージは身体の中でじわじわと広がって来る。

君がもしも違う方へ
飛んでしまわぬように
いつでも僕は君の糸を
持っているから

introductionでマッキーの愛犬のことを書きましたが、凧と凧揚げしている子供は、まるでリードを引いて散歩をしてるワンコと飼い主さんのようにも思えるし、
糸は"繋がり"でもあり、糸≒意図だとすると、君の気持ちをちゃんと分かっているよというメッセージのようにも思えます。




話は変わって、あまり記憶に無いんですけど、wikiによると、この曲はCMソングだったんですね。
そしてなんと、このアルバム収録曲の半数以上がなんらかのタイアップがついていたようです。

凄くないですか!?

タイアップの数だけ見たら、順風満帆そのもの。さすがavexさんです。

だけど、この時期は追い風ばかりでなく、ユンボの事や、松本零士氏との和解もまだ先たったので、色んな思いを抱えながらの創作活動だったんじゃないかと想像します。
向かい風を受けているカイトはマッキー自身のことなのでしょうか?

向かい風を受けながら
高く上がっていくカイト
追い風が吹かないことを
どうか嘆かないで

前に進む事だけが良いことのように感じてしまう時もあるけど、風の流れに流されずその場所に止まる事も力がいることだし、まして上に上がると言うのは凄い事。

環境を嘆くのではなくて、それが経験となって力に変わる。アルバム表題にも繋がる考えがこの曲の中にも潜んでます。

追い風が吹かないことを
どうか嘆かないで

当面の間、活動休止の今、ファンはいつか風向きが変わる事を祈るのみですが、マッキーの曲がいつも側にいてくれたように、しっかりと糸を握って待っています。

ライブではHeart to Heart の日替わり曲として一回しか歌われてないようで、勿体なさすぎる。
もっとライブで歌うべきですよ!

遠く遠くとかLOVE LETTER のようにアルバム曲なのにファンが選ぶ好きな曲ベスト10に入ってきておかしくない名曲でございます。

03.Dance with me.

思えばデビューシングルNGのカップリング曲 RAIN DANCE MUSIC から17年と少し。やっと幸せな DANCE の曲でございます。
厳密にいうとゥンチャカなんかも踊りがテーマのひとつになっている曲ですけど、曲のタイトルにdanceと無いのでここでは省かせて貰います。

そして、2つ目のHAPPY DANCE は幸せな曲かとタイトルで思わせておいて、蓋を開ければ別れの曲と、肩透かしをくらわすというイケズな曲でした。

そして(今のところ)DANCE 三部作の最終回に位置付いている Dance with me.

ピリオドが意味深です。これ以前のDANCE が曲名に入った2曲は別れを繰り返したけど、そこに終止符を打つと言うことは、この曲の君が生涯を共にする相手という事のようにも思われます。

今日の音楽に合わせて
僕らの今日をちゃんと踊ろう

1日1日の積み重ねは、過去の悲しい恋があったからこそ掴めた幸せなのでしょう。
アルバム表題にこじつけた感じになりましたが、もし、前2曲がマッキーが張った伏線だったのだとしたらミステリー作家も裸足で逃げ出す回収っぷりです。


曲の方はと言うと、ジャケットの雰囲気そのままにこれまた前回あるみちゃんも言っていたように懐かしい風が吹いてまして、懐かしのアメリカンポップス。
この曲もRAIN DANCE MUSIC(DANCING IN THE RAIN) のように英詞にしたらカッコ良さが倍増するんじゃないだろうか?


ちょっと今週は仕事の方が立て込んでいることもあって、短いですが本日はこれでお終い。
文字数が少ない分は是非曲を聴いて補って下さいまし!!

01.introduction

「悲しみなんてなんの役にも立たないと思っていた。」

マッキーの愛犬ユンボが手術中の事故で亡くなって深い悲しみの底にいたというマッキー 。

2014年に発売されたカバーアルバム Listen To The Music 3 には Hello, my friend (松任谷由実) が収められていますが、30周年記念の第一弾であったカバーベストが出た時のインタビューでこう言っていました。

「すごい曲」というのは時間がたった時に、その人がその気持ちになった時に、裏切らない曲なんだと思います。オフィシャルインタビュー | 槇原敬之 – 30周年特設サイト)』

悲しい体験をした時、悲しいと素直に泣けることは気持ちの整理をする上でもきっと大事なことなんでしょう。

悲しいのは確かに愛していたから。そして時が少し悲しみを少し癒してくれたころ、それだけ大切な存在とかけがえの無い時を過ごせた事への感謝の気持ちが生まれてきた。そんな中で創作されたアルバムです。

そんな愛犬への想いが込められたアルバムはヨーロッパの田舎町を思わせる始まりになっていて、
いつも通り勝手な想像ですけど、収穫の終わった田園に広がっていく朝日に誘われるように小鳥が土を啄んでいるような、そんな印象を受けます。

ジャケットは昭和歌謡っぽいのに(笑)いい意味で裏切られるのです。

アルバムの1曲目はその盤を象徴する曲とリンクしていることが多いんですけど、なんとこの introduction にあるメロディは Anywhere と Circle of Rainbow の2つに登場します。
それだけでも、繋がりをいつも以上に大切にした時別なアルバムなんだって事が伝わってくるよう。

そんな素敵なアルバムですが、

実を言うと、このアルバムが出た時、特別好きとか嫌いと思う以前に、だいぶ後になってから買いました。。。(後ろめたいので小声)


それまではアルバムもシングルも必ず予約してフラゲしていたのに、です。

理由は前作のLIFE IN DOWNTOWN が命や人の生きる理のようなものがテーマにされているものの、深みがもう一歩というふうに感じたからというのが一番大きかったでしょうか、もちろん曲としては完成度が高いけど、詩がマッキーが消化して自分の血肉にしたものを書いたと言うよりは、吊るしのスーツを着た印象をもちました。

次のアルバムも同じかなぁ?とか、また移籍かぁというのもあったし、ジャケットを手に取るのがちょっぴり勇気がいる感じで、加えて私自身も忙しくなって音楽を聴く時間がグッと減った時期でもあったんですよね。アルバムツアーも無かったし。そのうち、と思ってる間に次が出ちゃいました(汗)

しかし、ここで冒頭に引用したマッキーのインタビューを思い出してください。

「すごい曲」はそう、私たちが必要とするまで息をひそめて待っててくれるのですよ。

ただし、聞かなきゃひそめようも無いわけで(苦笑)

この時期の反省を活かして、アルバムはネット予約で配送にしてますし、ファンクラブも切れる前に継続する様にしております。基本的過ぎるのでここも思わず小声になっちゃいます。


マッキーの歌が好きであって、私生活はどうでもいいという方も多いと思いますが、その時、何を思って、どんな思いを込めて作られたのかを理解できる程度には、会報やインタビュー記事で知りたいなぁと。

背景情報を知っておく事は伝えたい事をキャッチするには大事なことだと思います。
Hello, my friend で感極まる姿はきっと一生忘れられない記憶。その時にぶっぷ達の事を書いた会報とかを読み返したんですけど、それが「悲しみなんて」が前より好きになったきっかけになりました。

このアルバムが出た時には7匹いたぶっぷ達ですが、今は猫1匹と暮らすシンガーソングライター。
どのコも大切に愛されていたから、きっと側で見守ってくれてる、そう信じてます。

ぶっぷ達がいたからこそ生まれた曲は数知れず。それに、パパとしてはコを養わないといけないですからね。歌詞に登場してない時も、創作のエネルギーになってるんだと思います。

いつも通り、まとまりなくつらつら書きましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました。
ほぼ全曲レビューの方も是非とも最後までお付き合いくださいませ!

11.尼崎の夜空を見上げて

オチ前に据えられているのがこの曲「尼崎の夜空を見上げて」

このアルバムではアルバム名と同じタイトル曲はありませんが、1曲目の「いつでも帰っておいで」とこの「尼崎〜」のどちらかは「LIFE IN DOWNTOWN」とつけられててもおかしくないそんな下町の風景を切り取った曲です。

(なので、ももた的にはここまでがアルバム本編で、次のココロノコンパスはマッキー からの追伸メッセージ的な曲って思ってます)


尼崎はマッキーにとっても懐かしい土地だと言っていたような記憶があったので、ちょいとググってみましたら、NeowingでLIFE IN 〜特集された時のインタビューがヒットしてきました。

リリース当時も読んだと思うんですが、記憶が間違って無くて良かった。小さい頃は夏休みとか冬休みとかご親戚のお家に行ってたんですね。
リンクは貼りませんが気になる方は検索してみてください。

星の光はハワイ島に行った時に感じたことをモチーフに曲を作りたかったというお話も書いてありました。前のレビューでイメージされる場所にハワイ島をあげたけど私の記憶の奥底にこのインタビュー記事が残ってたのかも)


さてさて。
この曲では槇原少年の思い出が詰まっているのでしょう。寅さんとかの邦画を見ている様な昭和の香りがまたもや漂って参ります。

1番では銭湯がモチーフになってて、マッキーファンなら「銭湯を舞台にした名曲といえば?」と聞かれたら神田川ではなく、尼崎の夜を見上げてに 一票を投じて欲しいところ。
ありそうでなかなか無い、本人以外は心温まるどころか、肝冷えのエピソードが綴られてます。


2番は布団に入ったところにシーンが移り、時系列になってるところも、ももた好み。

高速道路をトラックが

・・・と、好きな表現を紹介しようと書きかけて気がつきました。

『この2番全部引用する事になる』

他の曲もそうなんですけどね、捨てるワードがひとつもない。余すとこなくマッキーワールドです。
怪獣の悲しそうな声、そして胸の灯火と比喩表現が2つ立て続いていて、そのどちらも聞いたらそうそう!と思うのに、そこをこう表すか!ってカーンときます。

アレンジも独特なんですよね、バンジョー(?)が刻むリズムに、ホーンセクションやら電子音やらたくさんの音がスイングするように加わって、小さい頃見たサーカスのようなそんなワクワク感が広がっていて聴いてるとステップを踏みたくなる感じ。


なんだかこの曲を聴いてるとお風呂で聴きたくなって(チキンライスに続いてツインタワーズ揃って単純です)iPhoneに入ってるマッキーの曲をそれこそワクワクしながら流してみたんですけど、ダメですね。音がね、ガチャガチャするんです。

お風呂で歌うと上手く聴こえるって言うけど、すでに完成された音楽を聴くのには全く適していませんでした。

やはりマッキーの歌はフェスティバルホールで聴くのが最高です。

しかし贅沢は言いません。

他にも良いホールは全国各地にあるので、また何処かでライブに参戦できると良いなぁ。
そう願いながら本日は締めたいと思います。

08.店じまい

マッキー史上、最上級にカッコいいアレンジになっている曲ではないでしょうか?
クラブとかで流れてそうな感じです(行ったことがないので想像ですけど;笑)

曲が始まって19秒。銃声と薬莢が落ちていくような音がします。これがとても印象的です。楽器で作っている音なのでしょうが、実にリアル。

そして、続いて聴こえてくる緊張感をはらんだ誰かの短い息づかい。こちらは歌詞のストーリーにリアリティを添えています。中間あたりでアラビアンな曲調になっているのも同様ですね。

もうどんだけ音楽オタクなんだと。完成度が非常に高い。


しかしどう完成度が高いのかは、またもや私レベルでは解説できず(苦笑)

脇道にそれますが、マッキーの曲と私の音楽レベルの関係をエアコンを例にしてみました。

部屋を快適にしてくれるエアコン。真夏や真冬に外出から帰ってきて

"あ〜、極楽ぅ"

と思ったのは一度や二度ではありません。
予め設定していれば入った瞬間から感動ものだし、帰宅してからつけてジワジワくる感じもいい。

そんなエアコンについて、こういう機能があってとか、消費電力はいくらだとか、そういう事は知識として知っている。
だけど、モーターはこうなってああなってとか、センサーの感度を高めるために云々かんぬん・・・というところまではサッパリ分からない。

エアコンの設計図をみてもチンプンカンプンなんだけど、使ってて心地いい。

そして最近はオートクリーン機能もついてるけど、やっぱりこまめにフィルター掃除をしていないとその性能を十分発揮したレベルの快適さは得られない。

こんな感じと思っていますが・・・余計に分かりにくかったでしょうか。
レビューできそうにないからワザと横道に逸れているわけではありませんよ?


なので真面目にレビューに戻りましょう。
今回のストーリーは、ある武器職人がテレビニュースを見るところから始まります。

ちょっと、いやだいぶこれまでの主人公たちとは毛色が違います。
初めて聴いたときかなり新鮮というか、ビックリというか、マッキーに何かあったのか?とすら思いました。
これまではどちらかと言うと、平凡な僕が登場することが多かったのに、武器職人ですよ。

武器職人。

しかし、発想を逆転すると、もしかすると「この職業を選んでいる人達が平凡な(=多くいる)世界」のお話なのかも知れません。

歌詞はこの武器職人が店じまいをする決心をしたことろで締め括られますが、そこに至るまでにはこのように自分に言い訳をして続けていたようです。

一人がやめたくらいで
なくなるわけではないし
生きていくため仕方ないと

彼の世界には多くの武器職人がいて、その中で麻痺していく感覚もあったのだと思われます。

そんな彼が何故店じまいをしようと決意をしたのか。

その過程は歌詞で説明がなされているので、まだ聴いたことないよという方がいらしたら、ぜひ聴いていただきたい。

誰かの命奪うために
この手はあるんじゃない

個人的には「気がつくの遅いよ」と主人公にツッコミたいところ。
しかし、そこは育った環境の違いなんでしょう。日本は銃社会ではないですからね。

そんな日本にも警察などが使う公用銃や狩猟用の銃などを生産してる会社がいくつかあります。
精密なものですから、暴発させない事はもちろん、必要以上に威力を出させないとか、試行錯誤されて誇りを持って作っておられると思います。それに対人でも対動物でも、命を扱う会社はジャンルの違いこそあれ倫理観をすごく大切にした社員教育がなされているだろうことを考えると一概に「店じまい」を推奨できない自分がいたりもします。

銃のない社会、暴力のない世界は理想ですし、ゥンチャカにあったようにどうせなら良いことにエネルギーを使いたい。そうあって欲しい。

良いことをするにも
悪いことをするにも同じものが
使われるんだ それを決めるのは
ほとんどは僕らのこころ次第
(ゥンチャカ;槇原敬之

『僕らのこころ次第』ここは本当に共感できるところで、これまた個人的には、権力を"誰もが持たない"社会よりも、持つべき人、正しい心の人が持つ社会の方が上手く回るし、幸せなんじゃないかと思います。

この曲では作り手にクローズアップされていますが、使い手がキチンと扱えるのか、命を大切に思えているのか、そこもまた気になります。

それに作るのが悪いのか、流通させるところが悪いのか、使う人が悪いのか。
どれも悪いと言ってしまえばお終いですが、これは作られたモノによっても、社会状況によっても、個々人の事情によっても違ってきます。

ただ言えるのは流れ弾があたった少年は何も悪くないという事。

この曲を受け取る側の皆さん一人ひとり思うところは違うと思いますが、改めて「命とは」「善悪とは」について考えるきっかけになる、そんな一石を投じた曲の紹介でした。

それでは本日はこの辺りで閉店ガラ・・・じゃなくて、店じまいといたしましょう。